はじめてテレビ『大草原の小さな家』を見る方へのご案内


現在NHK教育テレビで再放映中の「大草原の小さな家」(Little House on the Prairie)は、
劇中の主人公ローラ・インガルス・ワイルダー(Laura Ingalls Wilder)自身の筆によるアメリカ
児童文学の古典のひとつ、「小さな家」シリーズ( The Little House Series)が原作です。
ローラ・エリザベス・インガルス(Laura Elizabeth Ingalls)は
1867年ウイスコンシン州ペピン(Pepin, Wisconsin) の
丸太小屋でチャールズ・フィリップ・インガルス(Charles Phillip Ingalls)と
キャロライン・クイナー(Caroline Quiner)の間の次女として生まれました。
時はアメリカ西部開拓時代の末期、インガルス一家はより良い土地を求めて幌馬車で点々と移住します。
ローラは晩年、その貴重な体験を書き残すためにジャーナリストの一人娘ローズ(Rose)の力を借りて
処女作「大きな森の小さな家」(Little House in the Big Woods )を出版します。1932年、ローラなんと65歳のことでした。
その後、1933年:夫アルマンゾ(Almanzo)の少年時代を綴った「農場の少年」(Farmer Boy )、
1935年:カンサス(Montgomery County,Kansas)が舞台の「大草原の小さな家」(Little House on the Prairie)、
1937年:ミネソタ州ウオルナットグローブ(Walnut Grove, Minnesota )が舞台の
「プラムクリークの土手で」(On the Banks of Plum Creek)、
そしてインガルス一家定住の地でもありローラが青春、新婚時代を過ごした
サウスダコタ(South Dakota)を舞台にした連作:
「シルバーレイクの岸辺で」(By the Shores of Silver Lake) 、
「長い冬」(Long Winter) 、「大草原の小さな町」(Little Town on the Prairie )、
「この楽しき日々」These Happy Golden Years が次々に出版されました。
(それぞれ1939、1940、1941&1943年に出版されました。)
物語の構成上、実際と物語の中でのインガルス一家の足取りは多少違っています。たとえば、
ローラ9-10才頃のアイオワ州バーオーク(Burr Oak,Iowa) 時代は
描かれていません。これらの日本語翻訳は、福音館書店、岩波書店、講談社からでていますが、
現在絶版の作品もあるようです。詳しくはHPの原作のご案内をご覧ください。
1957年2月10日、90才でローラはミズーリ州マンスフィールド(Mansfield, Missouri)の
自宅近くの病院で長い人生の幕を閉じます。
死後、サウスダコタからミズーリまでの旅日記をまとめた「わが家への道」(On the Way Home 1962年)、
苦しい新婚時代の生活を描いた未発表の原稿をまとめた「はじめの4年間」(First Four Years1971年)、
1915年サンフランシスコ旅行中夫への手紙をまとめた "West From Home"(1974年)が出版されました。
全米に点在するローラゆかりの土地にはBurr Oakも含めて博物館がたっています。
問い合わせ先等を詳しくお知りになりたい方は、(株)求龍堂刊「大草原の小さな家 ローラのふるさとを訪ねて」
をご覧ください。
さて、テレビシリーズは人気テレビ西部劇「ボナンザ」(米国放映:1959-1973)にて末息子ジョー・カートライト役だった
マイケル・ランドン(Michael Landon) が同番組終了後、ただちに総合プロデユーサーとしてとりかかったものです。
1974年米国NBCにて長編 "Little House on the Prairie "が放映され好評を博し、
ただちに同年9月11日よりシリーズ化されました。
日本では翌年7月よりNHKで放映開始。アメリカの連続ドラマは9月〜5月を1シーズンとし、好評なら年々シーズンを重ねる仕組。
その結果、第8シリーズさらに第9シリーズ・新大草原の小さな家 (Little House:A New Biginning)まで続き、日本でも追いかけるように
すべて放送されました。米国でも日本でもその後、幾度となく再放映されています。
出演者のプロフィールなどをお知りになりたい方は、
(株)求龍堂刊「大草原の小さな家ローラのアルバム」に詳しいのでご覧ください。
マイケル・ランドンは、「大草原」終了後も「天国へのハイウエイ」(1984-1989)の製作、主演で活躍。
テレビドラマ界でもっとも長く活躍した俳優、製作者として知られていますが、残念なことに1991年ガンで亡くなっています。
テレビの脚本と原作の関連性についてですが、初回長編が原作「大草原の小さな家」を
ほぼ忠実に再現しており、第1シーズン以降インガルス一家は原作「プラムクリークの土手で」の舞台
ミネソタ州ウオルナットグローブに定住する形をとります。
実際の撮影場所は、ロスのスタジオにほど近いところに点在しています。
主な登場人物や出来事、たとえば長女メアリーの失明など、基本設定は原作に沿っていますが、
とりわけ後半はオリジナルキャラクターの養子が増えるなどテレビとして独立した作品として発展していきます。
マイケルは「テレビ番組としての面白いエピソードや、いろいろな
ことが欠けていたので脚本の作業としてはほとんどオリジナルに近い作業でした。」
(ノンノ昭和56年6/5号インタビュー記事)と語っています。
監督も時折手がけていた、エドワーズおじさん役ビクター・フレンチは第3シーズン終了後自分のテレビシリーズ
("Carter Country")のため番組を離れ、かわりにマーリン・オルセン扮する
ガーベイさん一家がご近所にやってきます。(第4シーズン)
エドワーズさんが去るエピソードはありませんが、後に離婚してひとりで戻ってきます。
そして、母さんは4女グレイスを生みますがメアリーが失明、アイオワにある盲学校に
いくことになります。そこでやはり盲人の青年教師アダムと知り合います。(第4シーズン)
そしてダコタのウイノカに移りそこでアリー念願の教師になります。
一方、鉄道との折り合いがつかずにさびれた町、ウオルナットグローブを後にインガルス一家やガーベイ一家、
オルソン一家もサウスダコタにある町ウイノカに移住します。
ウイノカの町でインガルス一家はスタンディッシュの経営するホテルで働きます。
そしてのちに養子になるみなし子アルバートと出会います。
都会の生活につかれ、皆は町の再建を誓いウオルナットグローブに戻ります。
町の重鎮、ハンソンさんは町の再建を見届けて亡くなります。(第5シーズン)
メアリーたちも後に戻りますが、そこで不幸な盲学校の火事でメアリーたちの赤ちゃんと、
ガーベイさんの妻アリスが亡くなります。ローラは教師になる決心をします。(第6シーズン)
ローラはウオルナット・グローブの学校の新教師イライザの弟:アルマンゾ・ワイルダーと出会い、結婚します。
いじわるネリーは卒業し、町でレストラン兼ホテルを経営しますが、その経営コンサルタントとしてやってきた
ニューヨーク出身のユダヤ人、パーシバルに恋してガラッと人が変わります。ふたりは結婚、双子を生みます。
妻を失ったガーベイさんは、近くの町スリーピーアイに移り運送業を始めます。
また、アダムは視力をとりもどし、弁護士になります。また、インガルス一家は、親を失ったきょうだい、
カサンドラとジェームスを養女、養子にします。(第7シーズン)
弟8シーズンでメアリー夫妻はニューヨークに移住して番組を去ります。ネリー夫妻も
ニューヨークに去り、ガーベイさんたちもレギュラーを降ります。寂しくなったオルソン夫人はネリーに似た子
ナンシーを養女に。エドワーズさんがまた町に戻ってきて、ローラは娘ローズを生みます。
その次の第9シーズンでは、父さん役のマイケル・ランドンが番組出演を降り、「小さな家:新たなはじまり」
として、ローラとアルマンゾが主役になります。(日本では「新・大草原の小さな家」というタイトル。)父さんたちは
経済的な理由からカーター一家に家を売ってアイオワ州バーオークに移住します。ローラは教職を去り、
代りにエッタ・プラム(マイケル・ランドンの娘レスリー・ランドン)が先生になります。
そして娘ローズとジェニー(亡きアルマンゾの兄ロイヤルの娘)の養育に追われます。
このシリーズはたったの1シーズンで終了になりました。そしてこの後3本の特番(TV MOVIE)がくまれ、最初の特番
"Look Back to Yesterday"(昨日の日々)では医者をめざすアルバートが白血病(?失念)にかかります。
次の特番"The Last Farewell "(最後の別れ)では町が土地開発業者の手に渡ることをきらい、
町の人々みずからの手でウオルナットグローブの町を破壊します。
最後に、米国では年末特番としてローラの娘ローズが誘拐される"Bless All Dear Childern"「愛すべき子ら」が放映されましたが、
実際に製作されたのは町が破壊される前のことです。

Updated on 5/24/99 文責:Keiko