Hong Kong, China
香港(中国)


4/19 /2002


 ベトナムのナチャンを17日の夕刻に出航した船は、インドシナ半島に沿って北上し、18日には南シナ海に入り丸一日北東に進む。 気温は急に下がり、空は雲に覆われ、甲板を歩くと風がヒューヒュー音を立てる。 もう東南アジアではないなと感じる。 茫漠たる海上には、たまに鳥が飛ぶくらいで、船など全く見えない。 われわれはダンスの講習やら、ピアノの音楽会、普段見られない映画を見たり、結構忙しい。 晩には船長招待のフォーマル・パーテイーがある、などなど.....。(右)



700海里を平均17.6ノットで走破して、19日早朝九竜湾に入ると、超高層ビル群が姿をあらわす。 香港は世界でも有数のコンテナ港で、無数のコンテナ船が行き交うなか、オーシャンターミナルに接岸。  8時、バスに乗って展望台へ向かう。 香港に来たんだな、と思わせるのは「文字」。 今までの寄港地では良くて英語、それ以外はチンぷんカンだったが、ここへくると字が読めて、意味がわかる。
 

     香港にはなつかしいロンドンの2階建てのバスが多い。 ガイドの説明では、この島が小さく道路も狭いので2階建てにしているのだという。 なるほど、いままでそれには気がつかなかった。 


 展望台までうねうねとした道を登る。 今日は今にも降り出しそうな曇天。 ガイドの云い口が、そろそろ「最高の展望から」から「...見えるはず。」に変わってきた。
 頂上につくと、霧で下界は殆ど見えない。 時々霧の合間から、眼下の高層住宅の群れや海がちらりと見えることもある。 とても寒い。 バス十数台の船客は、みんな仲良く山上ビルのトイレに行って下山となる。



 

この右の背の高い男は、うちのバスのガイドだが、英語がはっきりしてわかりやすく、ユーモアもあり、なかなか良かった。 クルーズ船の乗客が寄港地でまず接するのはバスガイド。 いわばその国(地)を代表するわけで、その人柄や能力によって、随分そこの印象が変わってくるから大変だ。 客のご機嫌まで良くなってしまう。

   
ここまでタイ、マレーシア、シンガポール、ベトナムと4ケ国、5ケ所をまわってきたが、どこでも必ずショッピングなるものがあり、バスで連れていかれる。 どうも地元と船会社が示し合わせてやってるようにも感じるし、或いはそこの政策なのかもしれない。 ちなみに私が充電できる電池の予備を買おうと思ったが、結局日本につくまで買えなかった。
 ここ香港でもご多分にもれず、まずこの安物の市場、またあとでは商売上手な貴金属宝石類の展示即売場へと連れていかれることになる。 

























 アバデイーンというところは面白いところだ。 有名なレストランなどが集まる水上の歓楽街。 観光客を運ぶ船が水面を覆って走り回る。 その同じ水面の遠からぬ場所に、船上生活者のボロ舟がひしめき合う。 観光船の客が裏口まで覗く。 またその背後には近代的な高層住宅が立ち並ぶ。 
 どうもどの国も「一皮剥けば」の現実にはなすすべもない、というかむしろそれを利用して金儲けしているみたいだ。   



























 私が30年前に訪れたときの香港は、飛行場もまだ啓徳だったし、だいいち香港島と九竜の間はフェリーしかなかった。 町の道路はあちこち地下鉄工事でひっくり返り大変だった。 
 いま香港はこんなに資本が蓄積された上で中国に返還され、いまなお経済の中心として、東南、東北アジアの要であるとともに、中国の門戸として発展を 続けている...。
 夕暮れせまるなか、立体的なショウのように眼前を高層ビル群がゆっくり移動してゆく。 
 
 


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