Cinema Sha-verite... vol.10
北野劇場、お前もか?!(後編)
July 4, 1999 (Sunday)
北野劇場(大阪/梅田キタ)¥2、000円
さて、本題に入りましょう・・・。
チケットを購入した後、僕たちは劇場入り口のすぐ横に移動させられて、
まるで朝礼のように並ばされました。前に習え!と腕を延ばせるほどのスペースは
まったく無く、前の人との距離は約30センチ。このまま開演まで待たされるなんて
もってのほかと思ったので、僕はすぐに床へ座りました。まわりでも床に座り始めた人が
続出しましたが、足を延ばせる余裕など無く、体育座りするのがやっと。
1時間半近く経ってトイレへ行きたくなってきたので、前にいるカップルに
断わってから立ち上がりましたが、まるでタイミングを計ったかのように
劇場構内へ入場開始のアナウンス。といっても、オーディトリアムの中ではまだ
「恋におちたシェイクスピア」を上映中。いやな予感がしてきました・・・
北野劇場の中には、オーディトリアムを囲むような形で廊下があります。
横幅4メートル強で、飲み物などの自販機などが置かれています。僕たちは
スクリーンに向かって右側の廊下に押し込まれるような形で館内へ入っていきました。
この段階ではチケットを購入した順がきちっと保たれていましたが、劇場側スタッフの
「先へお進みください」の声で、僕たちのはるか後にいた人たちが横からなだれこんで
きました。ふと横を見ると、僕よりも1時間以上もあとに来た人が立っていてビックリ。
「整理」どころではありません。
劇場側スタッフはそのまま僕たちに前方へ詰めるように指示。でも、満員電車の
ような状態になっていては詰めるにもできません。それに、この状態でこれから
2時間も待たされるなんて無茶苦茶。うしろを見ると、人、人、人・・・。足の踏み場も
ありません。僕はトイレへどうしても行きたかったので、すぐ横にあったオーディトリアムへの
ドアを開けて、映画を鑑賞中のお客さんの邪魔にならないようにオーディトリアムの中を
突っ切って反対側の廊下に出ました。
オーディトリアムの中からいきなり人が出てきたので、廊下で監視中の若いアルバイトが
びっくりしていましたが、トイレを行く事を告げて無事用事を済ましました。
でも、このままじゃあの満員電車の中へは帰れません。
劇場側従業員を捕まえて、観客が置かれている状態を説明。あれじゃ、もし
何かあった時にすぐに観客が避難できないし、トイレへ行くにしても僕がやったように
オーディトリアムの中に入らなければ移動できない・・・。従業員ははっきりした
返事をしなかったので、僕は「とにかくなんとかしてください」と捨てゼリフを残して
満員電車の中に戻りました。
それから30分ほど経って、アルバイトスタッフが現れて、「廊下の右側に人が一人
通れるほどのスペースを作りますので、すこし左側に詰めてくださーい」と大声。
「さっき、『映画を鑑賞中のお客様のご迷惑になりますので、お静かにお願いします』と
言ったのはお前とちゃうんか!」と叫びそうになりましたが、とにかくこれで僕の
言い分が受け入れられたわけで、ホッと一息。やはりトイレやタバコで一服したかったのか
かなりの人が出来たばかりの「ミニ廊下」を通っていきました。
ところが、15分もしない内にさっきのアルバイトがまた現れて、「入場される方が
大変多く、館内に入り切れなくなっておりますので、これから廊下一杯に詰めてくださーい」と。
オイ、オイ、オイ。こいつら何考えてんねん!。僕たちを詰め込むだけ詰め込んで、
入場者記録を作ることしか考えてないのか!と。北野劇場の従業員の皆さん、客の身にもなって
考えてみてください。非人道的というのはこういう事を言うんですよ。
時間が経つにつれて、列に並んだ頃は元気だった僕のまわりの人達も次第にグッタリし始めるし、
最後の最後まで立っていた外国人女性は携帯電話がバンバン鳴っているのにもかかわらず受け答えせず
放ったらかしにしているし。映画をこれから観るんやーという雰囲気とはほど遠いものでした。
ようやく映画が始まった時は、観客のエネルギーも無くなってしまったのか、カスのような
リアクション。東京では拍手の荒だったという先行オールナイトとは雲泥の差。エンディングも
僕が拍手したらパラパラと続いただけ。前編でも書いたように、映写照度は相変わらず低いから
画面は暗〜い。ドルビーディジタルEXを設置したと言っても、音圧が低いから効果ナシ。唯一
褒めてあげられるのは、館内照明が完全に消されていたことのみ。一緒に行ったS君は「アメリカ
やったらスゴかったんやろうね」と残念そうにつぶやいていました。
北野劇場の関係者の皆さん、そして日本の興行関係者の皆さん。一度ロスへ来て、アメリカの
劇場を視察してください。僕が喜んで案内します。でも、あくまでも視察ですよ。勉強してもらわんと。
決して、「視察は1日だけ。あとはゴルフと買い物」の旅なんて許しませんから。
もうすでに外資系の映画館にお客を取られていることをお忘れなく!
一発カマさせていただきました。