Cinema Sha-verite... vol.3
"Black Mask"
May 16, 1999
「リーサル・ウェポン4」でハリウッドデビューを果たしたジェット・リー主演作品(日本の
ファンにはリー・リンチェイの名前の方がわかりやすいかな)。数年前に製作された映画で、
ブルース・リーが香港凱旋をするきっかけとなったアメリカのTVシリーズ「グリーンホーネット」への
オマージュと言ってもいいでしょう。
とても観たかった作品で、ロスアンジェルスの中国系レンタルビデオにも海賊版がずいぶん前から
置いてあったんですが、劇場公開が決まったと聞いてジッとガマンしてました。しかし・・・
アメリカの配給会社がイジリにイジッて、もう無茶苦茶な映画になってしまっていました。
英語の吹き替えはヘタクソ、サントラが全編安モンのヒップホップに替えられてしまっていて
(僕はヒップホップが大嫌いなんです)、サウンド処理もいい加減な出来。原形を知らなくとも
あそこまでやられたら素人でもわかるっちゅうねん、ほんまに。
しばらく前に「Shall
Weダンス? アメリカを行く」という本を読んで、周防監督がいかに
苦しみながらアメリカ公開版を作っていったか良くわかりましたが、"Black
Mask"は監督の意見など
まったく考慮されずにイジクられたんやろうなと思わせる出来。
こうなったら海賊版を借りて、オリジナル版を観てみないと消化不良になってしまいそうです。
ところで、これは日本で公開されたんでしょうか?日本だと当然広東語版なんでしょうね。
昔、一連のブルース・リー映画が公開された時、日本の配給会社はオリジナル版にかなり手を
加えたんですけど、これはファンなら知る人ぞ知るエピソード。東宝東和は主題歌を別に発注して
あたかもオリジナル版のように処理。東映は「ドラゴンへの道」でもっと大胆にサントラを編集して、
広東語版に無い曲が満載。現在はこの”日本公開版”は配給権の関係上、一般に上映できないそうで、
当時「水曜ロードショー」やらでオンエアされた分を録画したビデオテープがマニアの間で重宝されて
いるようです。ああ、消さなくて良かった、あのテープ。