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Cinema Sha-verite... vol.16

              

"END OF DAYS"


November 27, 1999 (Saturday)

General Cinema Avco Theatre, Westwood $5.50
監督:ピーター・ハイアムズ
出演:アーノルド・シュワルツネッガー、ガブリエル・バーン、ロッド・スタイガー


1979年、カトリック教の心臓部ヴァチカン。
夜空に光る満月のすぐそばに、まるで眉のような形の彗星を見つけた牧師たちは
これが伝説の「神の目」を表わし、将来悪魔の子を授かるであろう女子が今日
生まれる!と大騒ぎしている。

時は同じく、ニューヨーク。
ひとりの女の赤ちゃんが生まれるが、看護婦が親の目を盗んで地下室に連れていく。
そこで赤ちゃんは悪魔の使者(ウォーホール映画でおなじみのウド・キア。
最近では日本の歯磨き商品のCFに出たりしている。今回唯一適役だった人。)に
毒ヘビの血を使った洗礼を受ける。

1999年、ニューヨーク。
ハイテク・ボディーガード会社のエース、ジェリコ(シュワルツネッガー)は
悪魔にのり移られた男(ガブリエル・バーン)の身辺警護を任される。男の正体を
知るすべもないジェリコは警備中狙撃者の銃弾を受けるが、防弾チョッキで一命を
取り止める。ヘリコプターで狙撃者を追跡し(ここがこの映画の唯一の見せ所!)、
なんとか地下道へ追い詰め、警察に引き渡すが、狙撃者は正体は牧師だった。

警察との相性が悪いジェリコは独自に捜査を開始。捜査線上に浮かんだ若い女
クリスティーンを訪ねようとしたジェリコたちを待ち受けていたのは、彼女を
暗殺しようとする牧師たちの集団だった・・・

こう書くとなんとなく面白そうだが、観るに耐えるのはここまで。理由はなんといっても
無理矢理つじつまを合わせたような設定にあると思います:

  人間にのり移った悪魔(ガブリエル・バーン)は、子孫を作るために1999年
  12月31日の夜11時から深夜零時までの間に選ばれた女性(クリスティーンの事)と
  交わらなければいけない・・・

良い牧師(名優ロッド・スタイガー。ここでは完全に宝の持ち腐れ。)がジェリコに
説明をします:「悪魔の数字は今まで『666』と伝えられていたが、本当は上下を
逆さまにした『999』なんだ。そして『1』をつければ『1999』となる」と。
そこですかさずジェリコは、「それは東海岸時間の事なのか?」と尋ねてしまいます。
(アメリカは東西にバカでかいので西海岸と東海岸の間に3時間の時差があります)
ここで観客の失笑を買ってしまいました。

クライマックスは教会に逃げ込んだジェリコ&クリスティーンと、バケの皮を剥いだ
悪魔との大バトル。セットとミニチュアをうまく合成して、とても自然なSFXシーンを
展開していましたが、こっちはジェリコに感情移入できないからまったくハラハラ
しない。悪魔も全然怖くない。普段のハイアムズ監督なら必ずと言っていいほど、
心臓バクバクのチェイスシーンなどを用意してくれているはずなんですけど、今回は
まずい脚本とハデさだけが目立つSFXに頼ってしまった節があるようです。(小品ながらも、
「カナディアン・エキスプレス(原題 "Narrow Margin")」は秀作でした。もちろん、
「カプリコン・1」もお見逃しなく!)

シュワルツネッガー久しぶりの主演作という事と、大好きなハイアムズ監督の
新作という事で楽しみにしていた作品でしたが、なんとも物足りない中途半端な
映画でした。


追記:今年で20世紀が終わるという事で(正確には来年の末)、俗に言う「世紀末」や
   「2000年問題」をネタにした作品がいっぱい出てくるかなと思えばそうでもないです。
   関係者に言わせると「世紀末モノは『1999年12月31日の深夜零時までに(  )を
   しなければ・・・』という設定しか考えようがなく、映画は年内に観てもらわないと
   意味/鮮度がない。つまり、年を越せば作品としてのインパクトが薄れるということ」
   なんだそうです。一理ありますな。



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