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Cinema Sha-verite... Vol.5 / 2001



"A.I.: ARTIFICIAL INTELLIGENCE"

June 30, 2001 (Saturday)

Mann Village, Westwood ($6.00)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、ジュード・ロウ、ウィリアム・ハート他


今回の作品は、「シンドラーのリスト」や「プライベート・ライアン」などのシリアス路線
から、久しぶりにスピルバーグ本人のハートに近い作品になっていたと思いました。

クーブリックが映画化するはずだったものを、彼の死後、スピルバーグが受け継いだ
わけですけど、クーブリック自身、脚本を完成できず仕舞いだったそうです。結局、
スピルバーグ本人が脚色をしたわけですけど、クーブリックが解けなかったパズルを
スピルバーグが解けたのかというと、もうひとつ良く分かりません。

この映画のテーマは、「人を愛するロボットを作っても、人はそのロボットを
愛せるか?」というものです。日本でも数年前からAIBOなどが登場し、独身男女の
遊び相手(?)になってますが、あくまでもロボット。プラスチックの尻尾を振られて
かわいいと思っても、本物の犬や猫に対する愛情とは異種なもののはず。この作品では
とても天文学的なテーマを取り上げていながら、その結論を見いだせないままに話が
進んで行ってしまうので、エンディングに同調できない人は案外フラストレーションが
たまるのではないでしょうか?僕自身は納得しましたが・・・(クーブリックが10年以上も
執拗に取り組んでいたのはそういうテーマ性だったからなんでしょう・・・)

エンディングの前にクライマックスになるポイントが2つあるんですけど、その前で
終わっていればもしかしたら一味違った作品になっていたのではないかと思ったりしました。

ですが、プロダクション・クオリティに関しては文句のつけようがない出来でした。
俳優陣、スタッフ技術、スペシャル・エフェクツ・・・どれも皆パーフェクト。
僕の一番のお気に入りは、デイビッドに可愛がられるヌイグルミ・ロボ「テディ」。
かわいい容姿とは裏腹に、デイビッドの旅のお供をしながら冷静なアドバイスを
するのには脱帽。AIBOの将来を見たような気がしました。

「E.T.」が『陽』なら、「A.I.」は『陰』と書いた評論家がいましたが、その通り
だと思います。ただ、いろいろ言われても書かれても、あの「優しさ」は
スピルバーグだからこそ描けるものなんでしょう。

もし、クーブリックが撮っていたら、どんな作品になっていたか・・・?

もう一度観てきます。


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